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「ドリトライ」より引用 ©集英社・週刊少年ジャンプ 雲母坂盾



この漫画は心が強ぇ漫画なんだ!

初連載からリアルタイムで追っていたドリトライが打ち切りで終わってしまいました

まぁ、そりゃあしょうがねぇかなと(笑)

自分も口だけウダウダ文句つけるのもあれなんで、コミックスは全巻(全2巻)買いました

ちなみにドリトライの初連載誌のジャンプは掲載順の次の僕とロボ子でテーマも似通っていたので狙ったのか?て思ったりしまいます

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「ドリトライ」より引用 ©集英社・週刊少年ジャンプ 雲母坂盾

あらすじは父・夕日から「心の強さ」を学んだ主人公・青空が、結核に侵された妹・星の治療費を稼ぐ為に優華に誘われヤクザ「集英会」の二次組織「虎威組」に入り「拳闘」の試合で勝ち続けながら強くなっていく…といった良く言えば王道、ひねた言い方をすればありきたりな内容です

ヤクザといっても大空が所属した虎威組は組長の優華いわく拳闘の賞金だけをシノギにしたクリーンな組らしいですが…
ちなみに優華が割と青空に甘いのは終盤にて明らかになる理由があるからです

時代背景が戦後の昭和初期とは攻めてるなぁと思ったんですが、伝記物をソースにしないと資料が少なくもっと時代背景がややこしくて研究すら進んでない南北朝時代を舞台にした漫画が同誌にありますから大丈夫かと思いました
まぁ、あの時代は戦争関わってるし米軍や〇〇関係はどう扱っても炎上する末路しか見えないんで客観的に描かれる作品が出てくるのはシャレ抜きで当事者が完全にいなくなってほとぼりが冷めるまで1世紀後くらいになりそうです

それにしても解説が初回だけ(本誌連載時)だったり逃げ若みたいに当時の円の価値を換算してないあたりでこの漫画大丈夫なのかなと不安が立ち込め始めました

まぁ…その予感は打ち切りという結末で幕を引くんですが

青空は拳闘で強敵達(約1名)と戦いながら賞金を稼いでいくのですが彼の眼の前に父・夕日の流派を継いだ正統後継者を名乗る男が現れます。それは…

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「ドリトライ」より引用 ©週刊少年ジャンプ 集英社 雲母坂盾

そう、皆さんお馴染みの虹村凶作です♫

「狂実験の虹村」というたいそうwな通り名を持つ自称29歳の彼はなんと戦争中は大空の父・夕日の元部下で彼の語るところによると夕日は戦線でいきなり狂気に侵されて部下達を殴り殺してしまったと息子の青空に語るのでした
ただならぬ夕日の様子を見て命からがら逃げ出した虹村でしたが、その時のトラウマが忘れられずに禁断の薬物に手を染めてしまうのです


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「ドリトライ」より引用©週刊少年ジャンプ 集英社 雲母坂盾

なんと虹村はヒロポン(覚醒剤の一種)を打って某マリク並の顔芸を披露し青空と読者を戦慄させます♪

当時(1940年代後期)は合法らしかったんですが薬物汚染と治安悪化が懸念され禁止されたらしいです

あ~ようやくしばらく引っ張れそうな悪役っぽいライバルキャラ来たな〜と思ったら心が弱ぇヤク中サイコ野郎で肩透かしを喰らい、この辺りで打ち切りの予感がほぼ濃厚になったなとリアルタイムで思いました…



しかしながら青空は彼の言葉を振り払うような特訓の成果によって虹村を打倒し、ヒロポンという薬物に頼る彼に言い放ちます
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「ドリトライ」より引用 ©週刊少年ジャンプ 集英社 雲母坂盾

このコマはワンピよろしく「ドン!」が入りそうだなと思っていたらややアレンジしたような「ドォン」という擬音が入ってます。いやぁアニメで見たかったですねぇこの場面(笑)

その後、ヒロポンの使用を咎めた審判の目を潰しながらなりふり構わず大空を殺害しようとした虹村はヤクザのケジメによって撃たれ、今際の際に大空に父親の居場所のヒントを伝え息を引き取ります



そしていきなり妹、星の容態が急変し危篤状態に入ったという急報が青空に伝えられ、譫言で家族に会いたいとの星に背中を押されるように父・夕日に会いに行くことを決意する青空

打ち切りが決まったせいか急に巻きの展開に入っていますw
虹村戦前あたりで決定していたのでしょう

夕日のもとに向かう列車で虎威組のンフ姐こと優華は自分が彼の腹違いの妹であることを青空に打ち明けます。だからあんなに気前よく治療費を出してくれたんですね…

ようやく再開した父・夕日は洞窟に籠もりひたすら後悔の日々を送っていました
その理由として戦時中に彼は徴兵され満州に部隊長として送り込まれ、部下達に慕われながらも大空に説いたように「心の強さ」を信念に戦場の苦境を耐えてきました
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「ドリトライ」より引用 ©週刊少年ジャンプ 集英社 雲母坂盾

しかし、皆が夕日のように強いわけではなく満州で苛烈さを増す戦場は狂気に満ちており暴走した部下達を止める為に拳を振るった夕日もまた狂気に侵されて惨劇を生んでしまうのです
辛うじて日本に帰国できたもののこの一件で自分の信念が信じられなくしまった彼は息子の「心の強さ」を挫くために戦いを挑むのでした


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「ドリトライ」より引用 ©週刊少年ジャンプ 集英社 雲母坂盾

勝負を受ける青空ですが、夕日の放つ一撃はリングを破壊してしまうほどケタ違いで別のバトル漫画から引っ張ってきたような実力差を見せつけ彼の心を折ろうとします
打ち切り確定だからってここまでやるかねフツー…

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「ドリトライ」より引用 ©週刊少年ジャンプ 集英社 雲母坂盾

それでも青空は今まで出会ってきた強敵達(約2名)との回想を重ね、夕日に自分の言葉と共にぶつかっていきます
相手の打撃を受けても倒れない耐久力、折れない心とともに勝つまで幾度となく立ち向かう自分の有り様をパンチと共に夕日にぶつけ、見事改心させました
ちなみに何回もリトライする超ド級のリトライ…ドリトライという熱いタイトル回収もちゃっかり行っていますw


ドリトライ完!
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「ドリトライ」より引用 ©週刊少年ジャンプ 集英社 雲母坂盾

さて、父親の夕日との決闘に勝利し妹の星の結核も心を強く持つ事(?)で余命数週間が半年持ちこたえ、虎威組がアメリカから入手した薬で回復し物語は大団円を迎える…と思いましたがこの漫画、後1話だけエピソードが残っていました







※以降は最終回のネタバレ内容を含みます











最終回はなんと時代が大戦直後から令和の現代まで一気に飛びますw
主人公は青空の孫の大神大河。2000年生まれの23歳で社会人なのですが…
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「ドリトライ」より引用 集英社・週刊少年ジャンプ 雲母坂盾
令和の世になってもパワハラ気質な会社…これはちゃんとスマホで録音してタレこめば指導が入りますねぇ(笑)
筆者は最初の会社で首根っこ掴まれて引き摺り回された記憶があります…


なんと青空はこの年にお亡くなりになったようです。1930年生まれなので93歳の大往生
というか93歳って孫どころかひ孫いてもおかしくない年齢ですが…大河君は末っ子なんですかね?
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「ドリトライ」より引用©集英社・週刊少年ジャンプ 雲母坂盾

しかし回想を見る限りこのジジイ恐らく80歳くらいで元気に孫を虐めています。これ今だと普通に虐待じゃねぇのかなぁ?
コンプラでうるさい時代にこの描写は流石です
無駄に長生きした心が弱ぇ老人が若いもんをいたぶってる様子は現代日本への痛烈な皮肉を感じますね(笑)




※以降の感動の結末はコミックス等で内容を確認していただけるとありがたいです




【総評】
色々と光る箇所はあり、1話は間違いなく傑作だったんですが2話で特訓と称して大空を車で轢こうとする虎威組の面々にドン引きしてしまいました(優華さんも甥っ子の命の危険だから止めろよw)
虹村が出てきた時はその濃いキャラでネットの一部界隈を騒がせましたが打ち切りの流れは止められず志半ばで物語は幕を閉じました
しかしながら、打ち切り特有のスピード感ある圧縮された終盤の展開は2巻という短さを感じさせず心に残るものがあり、作者の雲母坂盾氏の今後の成長と躍進を期待してしまう輝きを見せつけてきました
今後も幾度となく困難はあるでしょうが、強ぇ心で超ド級のリトライを繰り返していつかは大成してほしいと思わせる作品だったのは間違いないでしょう

ちなみに筆者は2巻とも購入し、リアルタイムでもほぼ追っていました